2015年9月17日木曜日

医者と服薬

コンプライアンスという言葉があります。

まんまの言葉でもっとも相応しい訳語は遵守とか柔軟に従うこと、とかいう感じでしょうか。
医療の世界では服薬コンプライアンスと言う言葉がありまして、患者さんが医師の投薬処方にどれほど従ってくれているのかという一つの測定値のようなものがいろいろと「統計値」として語られたり、医師側の「希望」として話題になったりします。

今日、ある病院でエレベーターに四人の医師がたまたま乗り合わせました。その中には勿論私も含まれていたのですが、この「コンプライアンス」の話が出てきて短い相乗りの時間に笑い話になりました。

笑った元は医師自身のコンプライアンスの事でした。
入院や外来の患者さんには「Aの薬は朝、昼、夕の各食事の直前に服薬して下さい」とか、細かく分包した薬を渡して「きちんとこれとあれとをこの期間飲んでまた来院して下さい」等と言っている癖に、オノレら自身は多分最も最悪のコンプライアンスを持っているようです。

入院患者さん達が、前医からの退院時処方を次の病院に持ってきてチェックしてみると、ほとんど渡された薬を飲んでいなかったり、自分の勝手な判断で一部の薬を抜いていたりなんて言うのは実に実に日常的な光景でして、それをとりあえずは「ま〜、またかいな〜」と言う感じで看護師さんと苦笑したりはするのですが、実は笑っている自分の服薬コンプライアンスはその患者さんのことを全く笑えない同一レベルだったりというブラック・ジョーク。

変に薬の知識があるせいで、オノレでいろいろと匙加減を考えて増減させるのはマアまだしも、結構飲み忘れも有るんです。
他人の病気に関しては医者って常に岡目八目なんですよ。ハイ。

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