2015年2月10日火曜日

看護学校を受験する子達・・・続き

厳しいとはどういう意味かというと、それは学力。

多くの子達を教えてみて強く思うのは「基礎学力の巨大な欠落」です。
正直、これほどまでに基本となるべき学力がこの子達に欠けているとは思っていませんでした。数字の四則演算における積や商が和や差の計算に優先するという基本は勿論、例えばaxa=a^2では(a^2)^3は?となるともう月の裏の話のような顔を見せます。文字の計算にも「全く」慣れていませんし、分数の計算も足し算引き算は勿論、掛け算、割り算などもやっぱり理解できていません。

分数の出来ない大学生という本があったような気がしますが、本当にこの子達は高校卒業資格を持っているのか訝しいと思いまして、傷つけないように高校卒業資格を持っているか否かを探ってみましたが、やはり高校はきちんと卒業しているとのこと、、、。逆の意味で強い衝撃を受けました。
こんな学力でも高卒と呼ばれるんだ、、、と。

更にショッキングだったのは直ぐに答えを見ようとすることでした。答えられないならそれでもまあ良いでしょう。しかし、この子達の多くは悪びれもせず「解りません〜!」と宣言して、即一番後ろの回答を見ようとするのでした。要するに、物事を筋道立てて考えようとする「知的な体力」が全くないのです。

この子達にはまず最初の授業で、そのような態度を戒めてから、順序良く物事を考えていくことの大切さを説くのですが、直ぐに従ってくれる子もいれば、最後まで理解出来ない子もいるようで・・・。
こういう子達を見て本当に思うんですよね。この子達は看護師を目指していいのだろうか、それともこんな子達でも資格を持てば看護師となって職務を遂行していけるのだろうかと。

それにもまして、こういった基礎学力を持たないもままで社会に出て、複利計算の意味を理解して投資をしたりするのは勿論、保険の受取金額と掛け金の間に存在するリスク計算とか住宅ローンのセットアップを「騙されずに」行うことが出来るのだろうかと。もし私が良心の欠片も持たずに商売するなら、こういった人達は「格好のカモ」やな〜と、ふと暗いことを考えてしまったのでした。

とは言え、自分の娘達と同じような年齢の子達を見ていると、皆頑張って自分の力で自分の人生を支えるための資格を取得して欲しいものだと、心から願わざるを得ません。

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