2014年5月21日水曜日

当直の日に隣では

病院では救急外来も入ってきますが内科外来と精神科外来ではその受け入れの様子はかなり違います。

私は精神科の緊急外来担当ではないので、緊急搬送されてくる精神科の患者さん達に接することはないのですが、時々パトカーと救急車が緊急外来受付に乗り付けてきていて、家族の方々が慌ただしく入院受付の手続きなどをしている横を通り過ぎることが有ります。
精神科のドクターと警察官がその入院に対する処遇などに関してどのような話をしなければならないかということに関しては朧げながらしか知りませんので、無責任なことをここに書くつもりはありませんが、内科の緊急外来の「一刻一秒」を争って、消え行く命のともしびを再び燃え上がらせるという感じとは違う別の感覚の緊張感を漂わせている感じです。

今年4月1日の精神保険福祉法の改正で色々と今までの精神科外来、入院ともにシステムが変わったようですが、精神科の先生方の日頃のお話を聞いていると、人権に抵触せずに患者さんの危機を保護するという手順を踏まなければならないという極めてセンシティブな問題に大変気を配らなければならないのだなという事だけは伝わってきます。

実際、改正された法律と今までの法律との「実務上の手順の差」というものをどうすべきかという点に関して物凄く気を配っている様です。特にまだまだ精神科の中では若手の経験の浅い先生などが、上司の経験豊かな先生方にいろいろな角度から質問をぶつけられているのを医局でも耳にします。

大きな法の改正があると、どのような組織や世界でも不明瞭な点に関する大きな混乱が起きたりしますが、病院の先生方は実にスムースにハンドルされているようです。
私自身は心の科学は21世紀の最新の、かつ最も難しい最先端領域の科学であろうと思っているのですが、精神世界の領域において何を持って正常とすべきかという点も含めて私には本当にこの方面の知識が欠けているな〜と考えてしまいます。

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